ビデオ スコープ
Pinnacle Studio には、色やトーンの情報を評価する次のようなビデオ スコープがあります。色の調整を行うとスコープ上の情報が変更するため、[プレイヤー]パネルのカラーグレーディング ビューやビデオ スコープに表示された色データを使用して変化の影響を評価することができます。
波形
波形スコープとは、ビデオ クリップのクロミナンスの強度をグラフの縦軸で下から上までを 0% から 100% で表したものです。
波形スコープは、色の分布の強度を下から上までを 0% から 100% で表したものです
ベクトル - 色(ベクトルスコープ)
ベクトルスコープは、色の強度が標準的な放送範囲内にあったかどうかを評価するためなど、ビデオの専門家が多岐にわたる目的で使用します。円形のカラー ベクトルスコープは、クロミナンス(色の強度)を中心から外側までを 0% から 100% で表したものです。円形は色の領域で分割されており、ビデオクリップ内の現在選択したフレームの色の分散状態を容易に見ることができます。円の端の方にある小さなグリッドは、強度の限界をマークするために使用されています。ターゲットを超えるピクセルは放送するには安全ではないと考慮されます。
選択ベクトルスコープ:この機能は、特にビデオ内の肌のトーンを確認して補正するのに使います。あるビデオ フレーム内で、ブラシを使用して肌のトーンを選択するには、ベクトルスコープにある肌のトーンラインに沿っているかを分析することで肌のトーンを確認できます。
ヒストグラム
ヒストグラムは、ビデオのトーンや色の範囲を表示させるものです。ビデオ内の選択したフレームのピクセルの分散状態を評価するとカラー キャストがあるかどうかを決定するこができます。あるいは、露出の低い映像の場合、バランスを修整するのに十分な画像データが影の領域にあるかを決定するのをサポートしてくれます。
ヒストグラムには、クリップのピクセルの分散状態が水平軸に沿って暗(影)から明(ハイライト)で表示されます。
RGB パレード
RGB パレードにより、グラフでビデオ クリップの赤(R)、緑(G)、青(B)の構成要素を見ることができます。縦軸で強度が 0% (下端)から 100% (上端)が表されます。
RGB パレードにより、色を相対させて評価することができます
ビデオ スコープを表示するには
1 タイムライン内でクリップを選択します。
2 [エディタ]パネルを開き、[カラー]をクリックします。
3 パネルのトップにあるチェックボックスの[ビデオ スコープを表示]にチェックを入れます。
4 ドロップダウン メニューから、次のビデオ スコープのいずれかを選択します。
• 波形
• ベクトル - 色
• ヒストグラム
• RGB パレード
選択ベクトルスコープを使って、肌のトーンを表示、補正するには
1 タイムライン内でクリップを選択します。
2 [エディタ]パネルを開き、[カラー]をクリックします。
3 パネルのトップにあるチェックボックスの[ビデオ スコープを表示]にチェックを入れます。
4 ドロップダウン メニューから[ベクター - カラー]を選択します。
5 ベクトルスコープの下部で[選択ブラシ]を選択します。
6 [カラーグレーディング]プレビューで、肌の領域上をブラシでドラッグします。
ブラシで選択した色が、ベクトルスコープに表示されます。
7 選択した領域を調整するには、ベクトルスコープの下部にある以下のコントロールを使います。
注意: お使いのアプリケーションのウィンドウが小さければ、スクロールを左右に動かしてコントロールにアクセスします。
• 消しゴム:プレビュー内で、選択範囲から外したい領域上をドラッグします。
• ブラシのサイズ:スライダーをドラッグして[選択ブラシ]または[消しゴム]の直径を調整します。
• 選択範囲を消去:すべてのブラシストロークを消去したり、選択範囲を設定し直すのに使用します。
選択ブラシ モードを使って、プレビュー内で肌の領域を選択してブラシをドラッグします(オレンジ色の縁取りで表示されているのがブラシストローク)。左側にあるのはベクトルスコープで、選択された肌の色が肌ラインに直接表示されています。
8 肌のトーンラインをガイドとして使用し(肌のトーンはこのラインに沿っている必要があります)、色を調整することができます。
9 色の調整が終わったら、[選択範囲を消去]をクリックして[選択ベクトルスコープ]モードを無効にして([選択ベクトルスコープが有効になっています]と表示された黄色のラベルが消えます)、ベクトルスコープ内の色を元に戻してクリップのすべての色を表示させます。